

第3節 地域間移動と職業生活
1. 地域間移動と職業経歴
(1) 入社の経緯
従業員調査への回答者327名のうち48.3%が新規学卒採用者であって、残りが中途採用者である。新規学卒者のうち12.8%が地元の学校卒業者、20.8%が首都圏の学校卒業者、14.7%が首都圏と地元を除いた地域の学校卒業者である。また、中途採用者は地元企業からの転職者が13.8%、首都圏等の企業からの転職者が31.2%、首都圏と地元を除いた地域の企業からの転職者が4.6%といった構成になっている。つまり、新卒Uターン者が34.8%、中途採用Uターン者が35.8%となっている。
現在の勤め先に就職した理由では、地元出身だからが41.3%と最も多く、やりがいのある仕事であるからが36.4%で続いている。地元で働いた方が実質的に豊かだから25.4%、会社の将来性があるから24.8%、通勤に便利だから22.9%などが上位を占める。中途採用Uターン者に限ると、これまでと同じ仕事ができるからが29.0%と多く、キャリアを生かしたいと考える中途採用Uターン者にとっては、転職後も同じ仕事もしくは類似した仕事で継続できるかどうかが、Uターンを決意する上での重要な判断基準となっている。
なお、現在の勤め先の探し方で最も多かったのは、求人情報誌や新聞等の求人広告で44.3%となっている、これに続くのが会社説明会に参加してで24.5%である。ところが、中途採用Uターン者では求人情報誌も重要な位置を占めるが、公共職業安定所(含むUターン事務所)・人材銀行などの紹介が3割弱を占めて、友人や親兄弟の紹介も2割強と重要な位置を占めている。ところが、民間の人材銀行、ヘッドハンティング会社やパソコン通信・インターネットの利用は非常
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